WORKS

Weight Sculptures シリーズ

概要

Weight Sculptures シリーズは、モチーフとデジタルはかりの単純な組み合わせです。そのモチーフをデジタルはかりで計測している状態を展示します。2000gの牛の彫刻のタイトルは、『2kg Cow』となります。それは、2kg の牛をそのままを指し示すタイトルです。この『2kg Cow』は、2000gの牛の彫刻でしかないのです。

牛や 2000という数字に、後から様々な意味が張り付きそうですが、牛の彫刻を2000gにするという強引な決断と、デジタル表示で示されるその2000gの精度の高さがそれらを忘れさせるでしょう。

重さ

Weight Sculptures シリーズで、使用されているモチーフは全てレディメイドです。(古道具屋やリサイクルショップ、玩具店などで購入。)、モチーフを自作した場合、ある程度作る段階で重さが調節できます。既製品であれば、作者の手の及ばぬところですでに重さが決定されています。ほとんどの作品の場合、その既製品の重さを四捨五入し、決定します。(例:842gの場合、3桁を四捨五入し1000g、2桁を四捨五入し800g、の2通り。1種類に整数とゼロの組み合わせ。)その重さを、穴をあけ分銅をのせ、操作していきます。

モチーフの選択

作品『2kg Cow』の製作を例にとれば、2000gの牛の彫刻を作ろうと決意してから、牛の彫刻を探すのではなく、その既製品の雌牛の彫刻(約2320g)があってはじめて、『2kg Cow』が作られます。
おそらく、Weight Sculptures シリーズでは、湿度によって重さがかわらない素材(金属・プラスチック)で、わかりやすい造形であれば、どんなモチーフでもあつかえる可能性があります。
タムラの作品はいつもそうです。
「何を作るのか。何を選ぶのか。」という作家にとって、最も重要と思われることは、安直に決定されます。
しかし、そのものでしかないように作る、あるいはそのものでしかないように見せるためには、最大限の注意を払います。
それが、わかりやすい造形の牛であり、デジタル表示が示す2000gなのです。

Weight Sculpture 作品一覧

キックオフ・プロジェクト成果展「1トンになる タムラサトル」
栃木市立美術館(栃木)
2022.11.3 – 2023.3.5 

VAMOS NIPPON! がんばれ日本!
The Naughton Gallery(Belfast,U.K.)
2021.7.21 – 8.29

AGAIN-ST 第9回展 「BREAK/BREAKER シュート彫刻のありか」
武蔵野美術大学 鷹の台キャンパス(東京)
2019.11.25 – 12.7

タムラサトル 小山マシーン
小山市立車屋美術館(栃木)
2010.7.10 – 9.5

タムラサトル展 Weight Sculptures returns
GALLERY IN THE BLUE(栃木)
2005.12.14 – 12.23

タムラサトル展 Weight Sculptures 2
ギャラリーQ(東京)
2005.4.11 – 4.16

タムラサトル展 Weight Sculptures
FADS Art Space(東京)
2004.7.3 – 8.8

CATEGORIES

Weight Sculpture