『第4回アート公募2000企画作家選出展』展評
総評 天野一夫(あまの かずお /O美術館学芸員)
…(前略)… さらにタムラサトルの「風に吹かれる布1/7」は、プロペラに強くはためく布のプロジェクトマケットである。バルーンと同様、何らかの意味表象となるべき旗を、物そのものに帰そうとする。我々はこの凶暴で明るい作品の有り様と「旗」にまつわるイメージとの間で揺らめくのだ。それはまさにその布がはためきながら次第にほぐれ解体していくように。…(後略)…
選評 鷹見明彦(たかみ あきひこ /美術評論)
…(前略)… そして他の審査員の支持をえたタムラサトルの作品のような仕かけものを、私はアートとは評価しない。審査員賞の一角を奪われてしまったことも、今回の不振の結果であると受け止めている。…(後略)…
